オモシロホンポ事例に学べ!読者の心に届く紙面企画とは?Vol.1【ニュースレター作成講座第6回】

ニュースレターの肝となるのが紙面企画です。紙面企画とは、「ニュースレターに何を載せるか」ということ。読者に読んでもらえる紙面企画を作るには、「誰に読んでもらいたいのか」「どんなコンセプトにするのか」の2点を明確にしておく必要があります。

本記事では、オモシロホンポの代表を務める“かわけん”こと川上 健太郎が、ニュースレターの紙面企画について自社事例を挙げながら解説します。

オモシロホンポとは?
ニュースレターを軸に広告・広報の制作を通じて、全体の99.7%を占めている中小企業の仕事をオモシロく演出することで日本を元気にすることをミッションとする会社。
これまで、34都道府県の100業種を超えるさまざまな企業のニュースレターを累計1,300号以上手がけてきました。

「読者」と「コンセプト」を決めずして、“読者に届く”紙面企画は生まれない

前回の記事では、ニュースレターにおいてコンセプトを決めることの重要性を自社事例とともに紹介しました。さらに、前々回の記事では読者を設定することの大切さを解説しています。


「読者」と「コンセプト」、この2つを決めてようやく紙面企画、つまり「ニュースレターに何を載せるか」を具体的に決めていくことができます。

逆に言えば、この2つを決めないまま紙面企画を決めようとするのは無謀というもの。読者に何を伝えたいのかを明確にせずに作られたニュースレターを、読者は読みたいと感じるでしょうか? そんなニュースレターは、読者の心に届くでしょうか? 答えは「NO」ですよね。

しかし、まずは「読者」を、次に「コンセプト」を決めてしまえば、紙面企画は結構スムーズに固まっていくものでもあります。したがって、この2点をきちんと決めておくことを忘れないようにしてください。ただ、注意したいのが、せっかく決めた「読者」と「コンセプト」は忘れてしまいやすいということ。ニュースレターを制作するたびに立ち返るようにしましょう。

【事例紹介】各社のニュースレター紙面を覗き見!

「読者」と「コンセプト」を決めたら、さっそく紙面企画を検討しましょう。とはいっても、実際にどんな紙面企画が読んでもらえるのか、ゼロから考えるのは難しいものです。そこで、私たちオモシロホンポがニュースレター制作に携わっている企業の事例を紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.税理士法人クリアー

「税理士法人クリアー」さんは、埼玉県にある会計事務所です。

  • 読者:顧問先など
  • コンセプト:従兄弟のような会計事務所を表現する

数字を扱う仕事のため、「気難しそう」「近寄りがたい」という印象を持たれがちなことから、ニュースレター「くりがわら」はフランクな雰囲気で制作し、従兄弟のような身近な存在であることを表現しています。
※注 もちろん、普段の所内の雰囲気もアットホームなので紙面と実際のギャップもありません!(笑)

「くりがわら」82号のオモテ面は、まるで従兄弟のお兄ちゃんお姉ちゃんが公園で遊んでいるかのようなデザインにしました。

読者である顧問先は中小企業が主であり、財務や経理に対する苦手意識を持っていることも多いことから、「こんなことを相談したらバカにされてしまうんじゃないか」と感じているケースも少なくないんだそう。でも、こんな人たちならどんな質問にも丁寧に答えてくれるような雰囲気で、気軽に相談できそうですよね!

2.名備運輸

「名備運輸」さんは、企業から企業へと荷物を運ぶ愛知県の運送会社です。

  • 読者:取引先・社員のご家族・社長の友人
  • コンセプト:「かっこいい大人になろう!」をテーマにする名備運輸が、日々奮闘している様々なことをレポートする

「人」にフォーカスし、元気のある会社だというイメージを読者に持ってもらいたいという思いが込められたコンセプトの元、ニュースレター「MEIBI NEWS」ではさまざまなことに真剣に取り組む様子を発信しています。

「MEIBI NEWS」25号のオモテ面は、保養所新設について特集。働きやすさや福利厚生の手厚さをアピールし、社員を大切にしている環境であることを読者に伝えています。社員のご家族にも送っていることから、例えば若い社員であれば、親御さんに「良い会社で働いているんだな」と感じてもらえて安心感につながります。

ウラ面では、コンセプトである「かっこいい大人になろう」を目指して奮闘する様子を紹介しています。「新人ドライバーアフターフォロー研修」や「就職面談会に出展!」などに加え、新人スタッフの紹介も。また、連載企画「事務員は見た!」では、こどもたちが描いた絵でラッピングされたトラックが納車されたというニュースの紹介を通じ、ドライバーとしての品位向上にも努めていることを発信しています。

こちらは「MEIBI NEWS」26号。ドローン事業の新規展開について特集しています。当時はコロナ禍まっさかりの頃で、そんな中でも新しい事業展開に取り組み始めているという元気のある様子を発信したところ、読者である取引先や従業員の家族などから応援のメッセージがたくさん寄せられ、大きな反響があったそうです。

これは、ずっとニュースレターで発信を続け、チャレンジングな姿勢で取り組んでいることを読者に知ってもらえていたからこそです。頑張っている様子を知っていると、人は応援したくなるもの。ニュースレターとしてのポテンシャルが十分に発揮された事例だといえるでしょう。

紙面企画は、「読者へ届けたい思い」を形に

紙面企画は、読者の心に届くニュースレターを作る上で重要な要素です。だからこそ、“なんとなくこんな感じかな”というふんわりとした雰囲気で紙面企画を決めるのはNG! まずは、ニュースレターの「読者」と「コンセプト」を決め、「ニュースレターを手にした人にどんな思いを届けたいか」明らかにした上で、紙面企画に取り掛かることが大切です。

今回は、税理士法人クリアーさんと名備運輸さんの事例を取り上げて解説しました。次回の記事でも、引き続きオモシロホンポが手がけるニュースレターの事例を紹介します。

最近の記事

  • 関連記事
  • 特集記事
PAGE TOP