
今回は「記事を書く前の準備」の6回目、ニュースレターの装飾に使うイラストや写真の集め方について解説します。
前回まではインタビュー取材や、取材時の写真撮影の方法を紹介してきましたが、ニュースレターに必要なものはほかにもあります。紙面を楽しく、にぎやかにしてくれるイラストや写真を用意しましょう。
集め方のポイントや注意点も含めてチェックしてくださいね。
本記事では、オモシロホンポの代表を務める“かわけん”こと川上 健太郎が、イラストや写真の集め方と注意点について解説します。
ニュースレターを軸に広告・広報の制作を通じて、全体の99.7%を占めている中小企業の仕事をオモシロく演出することで日本を元気にすることをミッションとする会社。
これまで、34都道府県の100業種を超えるさまざまな企業のニュースレターを累計1,300号以上手がけてきました。
前回は取材時の写真撮影の方法を解説しました。こちらもあわせてご覧ください。
ニュースレターの飾りに使うイラストや写真の集め方

インタビュー原稿やお客様の写真を用意したら、ニュースレターに飾りとして載せるイラストや写真も集めましょう。
紙面を作る段階になってから「飾りが足りなくて、なんだかイマイチ…」と悩まないよう、素材は多めに集めるのがポイントです。
過去の記事で紹介した事例でも、飾りとして入れたイラストや写真が紙面を盛り上げていますよ。
素材の入手方法としては、下記のようなものがあります。
- イラスト・写真の素材サイトから入手する
- 自社スタッフの写真を撮りだめしておく
- マンガを作る
- キャラクターを作る
- 他社の企業ロゴなどを使わせてもらう
それぞれ順番に解説していきます。
1.イラスト・写真の素材サイトから入手する
イラストAC、いらすとや、PIXTAなど、ネット上にあるさまざまな素材サイトからイラストや写真をダウンロードできます。
無料で使えるサイトもあれば、1枚単位で素材を購入するサイト、1ヶ月単位で契約すれば期間内は何枚でもダウンロードできるサブスク型サイトなどさまざまなものがあります。
いろいろな素材サイトを見てみて、自社のニュースレターに合いそうなものを使ってみましょう。
無料の素材サイトを使う場合、1点だけデメリットがあります。
それは、自社が使いたいイラストは、すでにいろんな場所で使われていること。
ホームページに限らず、YouTubeや紙のポスターなど、いろいろなところで見かける可能性があるので、「ほかの会社とイラストが被ったら嫌だな…」と思う場合は注意する必要があります。
2.自社スタッフの写真を撮りだめしておく

ニュースレターの第1号を作るときにプロカメラマンなどに依頼して、スタッフのいろんなポーズをたくさん撮りためてもらうという方法もあります。
スタッフの写真を切り抜いて、シールで飾るように紙面にちりばめていくと、けっこうにぎやかになりますよ。
最初に撮りためた写真を2号目以降も使っていくことで、何度も撮影を依頼する手間を省けます。
上に載せた画像は、過去の事例でも紹介した税理士法人上坂会計様のニュースレターです。上坂会計様は、この方法でスタッフの写真を撮りためて、いろいろな場所に入れて使っています。
3.マンガを作る
スタッフが写真に写りたがらない場合は、マンガでスタッフを登場させて方法もあります。
ただし最初からマンガという方法を選択肢に入れてしまうと、スタッフみんなが「自分も写真じゃなくてマンガがいい」と考え、ニュースレターに各スタッフの個性が出ない可能性もあるため、どうしても顔出ししたくないスタッフのための最終手段と考えておくのがおすすめです。
もちろん会社によって考え方はさまざまですので、「うちの会社はみんな写真に写りたがらないから、最初からマンガにしたほうがいいかな」と思う場合には、最初からマンガにしておくのも一つの手です。
4.キャラクターを作る

ニュースレター用に架空のキャラクターをつくり、そのキャラにツッコミや補足説明などを入れさせて、紙面を盛り上げる方法です。
キャラクターがいるとエンターテインメント性が高くなり、紙面もにぎやかになります。文章ではうまく表現できないことも、キャラクターを利用するとおもしろく表現できたりするので、こういう方法もアリですよ。
上の画像はサツマ薬局様のニュースレターの一部で、公式キャラクターが紹介されています。
5.他社の企業ロゴなどを使わせてもらう
インタビューをした取引先にロゴの掲載許可をもらえる場合、載せることで信憑性が高まります。
ほかにも認可や認証を受けた場合、スタッフが何かの検定を受けた場合などにも、相手企業のロゴを入れると、「ここは信頼できる企業だな」という雰囲気が出ますよ。
ただし、許可をもらわずに勝手に載せることはやめてください。
検定などを実施している企業なら、ロゴを使用する際の利用方法をホームページ上に掲載していることが多いため、利用方法を守った上で掲載しましょう。
もしホームページ上に載っていない場合には、個別に問い合わせて許可をもらってください。
ネット上の画像を勝手に使うことはNG!

どの種類の素材も、ネット上にある画像を勝手に保存して使うことは避けてください。
著作権などの侵害となり、トラブルになる恐れがあります。場合によっては訴訟にまで発展する可能性もあるため、絶対にやらないでください。
ちなみに「自社のホームページにある写真なら著作権の心配はないから使っていいよね?」と思うかもしれませんが、これも避けましょう。
そもそもネット上にアップされている画像はサイズが小さく、紙への印刷には適していないんです。もしニュースレターに載せたとしても、画像が粗くなり、見栄えがよくありません。
こうした理由から、自社のホームページの画像であっても、アップされている画像を保存してそのまま使うことはしないと決めておきましょう。
ニュースレター用の素材を多めに集めてから執筆に入ろう

今回はニュースレターの装飾に必要な素材の集め方について解説しました。
素材サイトの活用や、自社スタッフの写真の利用などさまざまな方法がありますが、「ネット上の画像を許可なく勝手に使わないこと」は必ず守ってくださいね。
また、どれくらい素材を集めたほうがいいか迷ったときは、多めに集めておくようにしましょう。
次回からは新シリーズ「ニュースレターの原稿の書き方」がスタートします。
企画を考えたり素材を集めたりと少しずつニュースレター作成の準備を整えてきましたが、ついに原稿執筆に入りますよ。
次回はまず、文章を書く前に知っておいてほしいポイントの解説です。「文章を書くのは苦手だな」と思っている人に向けたアドバイスもありますので、ぜひチェックしてみてください。